乳がん手術後の痛みについて
みなさま、こんにちは。
11月もあっという間に中旬に。そろそろ、紅葉も見ごろでしょうか。
さてさて、今回は乳がんの手術の痛みについて書いてみたいと思います。
先日、梅宮アンナさんが無事に手術を終えて退院されたという記事をみました。
梅宮アンナさんは退院後の痛みについて、インスタグラムで次のようにコメントしておられました。
「私が手術を受ける前ほとんどの人が乳がんの手術痛くないよーって言った。私は入院中、自分が落ち込みました。私だけ?いたいのは?って 多分、みなさん切った場所 サイズ、傷口、みんな違うんだもん。 私は、痛いよ~これ、普通ですよ。痛くて当然だと思います」
とのことです。
そうですよね。痛いですよね。
おそらく、梅宮アンナさんは乳房切除術と腋窩リンパ節郭清術をされたと推測します。傷も乳がんの手術では一番大きくなりますし、腋窩リンパ節郭清をすると、どうしても肋間上腕神経などの乳房から腋窩(わきの下)から上腕にかけての感覚神経が障害される可能性もあります。意外と傷のすぐ下はぼんやりして痛くない方もいるのですが、わきのほうは痛みが強い方が多いです。また、だんだんリハビリも進み、腕を動かすようになると突っ張る感じや痛みも増す場合もありますので、梅宮アンナさんもそういった状況なのではないかと思われます。
やはり、手術をするとなると痛みのことをすごく気にされる方が多いかと思います。
私は乳がんの手術は受けたことはないのですが、過去に腹腔鏡の手術を受けたことがあり、その時に腹腔鏡手術なので、傷も小さいし、大丈夫だろうと思っていましたが、普通に術後は痛かったです…。もちろん、痛み止めとかで何とか対処はできますが、なんというか体の使い方によっては、ズキーっと来ることがあり、やはり手術後1か月くらいは本調子というわけにはいかなかったです。
乳がんの手術後の患者さんはたくさん見てきましたが、やはり、痛がり方も千差万別で、あんまり痛がらない方もいれば、小さな傷の温存手術後でもとっても痛がるかたもいました。
また、退院してから痛がるかたも、よくあることでした。
やはり、入院中はご飯も用意されて、困ったことがあれば看護師さんが助けてくれて、自分のことしかしなくていい状態から、自宅に退院すると、退院後の整理や片付け、家族のことなど、どうしても女性は家事や育児を担っている方も多く、家に帰るとあれやこれやと頑張ってしまう方も多いのもあります。
ご家族もサポートはされるでしょうが、意外と元気そうに見えるので、ついついご家族もいつもの調子に戻ってしまうのではないでしょうか?
過去に退院してから、おそらく家が散らかっていたのでしょう、大掃除をされてその時にプチっと弱っていた血管が切れたようで、もう手術から2週間ほどたっていたにもかかわらず再出血を起こしてしまい緊急入院、再手術という方もいました。
それから、乳がん術後の痛みは、時間がたってもでてくる乳房切除後疼痛症候群(Post-Mastectomy Pain Syndrome:PMPS)といわれる慢性疼痛が出る方もおられます。
また、季節の変わり目や気圧の変化のある時などに痛みや疼きを訴えるかたも多いです。
基本的には手術後の痛みを完全になくすことは難しいですが、対症療法ができる場合もありますので、術後の痛みにお困りの方は、主治医の先生に相談してみてくださいね。
いよいよ、気温も下がり、乾燥し、体調をくずしやすい季節です。インフルエンザも流行し始めていますので、インフルエンザワクチンもそろそろ、打ちましょう。
当院では、ご予約がなくてもインフルエンザワクチンを受け付けていますので、お気軽にお越しくださいね。