メニュー

当院でできる検査

乳房の病気は主にマンモグラフィと超音波(エコー)検査で行います。
また、腫瘍が見つかった場合に、良性か悪性かを判断するためには穿刺吸引細胞診や針生検や吸引式組織生検を行います。
それぞれの検査の目的や特徴をご紹介します。

マンモグラフィ検査

マンモグラフィ検査とは乳房専用のX線検査です。触診ではわからないような小さなしこりやしこりになる前の石灰化した微細な乳癌の発見に威力を発揮する検査で、乳がんの早期発見には欠かせない検査です。ただし、乳腺が密な人(特に若い方に多いです)はしこりが見つかりにくいこともあります。

マンモグラフィ検査は撮影技術認定資格保有者の女性技師が担当いたします。手で直接乳房や脇をさわらせていただきポジショニングを行い、圧迫板で片方ずつの乳房を挟みます。

脇から内側にかけて斜めに挟んで圧迫し撮影するMLO撮影と上下に乳房を挟んで圧迫するCC撮影の2方向で撮影することが一般的ですが、症状のない検診の場合は50歳以上の方はMLO撮影のみを行います。

圧迫は乳房を均一に広げることにより鮮明な画像の撮影ができ、被爆の量も下げられるために必要なことですので、ご協力よろしくお願いいたします。圧迫時に痛みを伴うことがありますので、耐えられない場合は技師に遠慮せず、お伝えください。その場合は可能な範囲で撮影させていただきます。マンモグラフィは乳房の大きさ関係なく、男性でも撮影可能です。ただし、ペースメーカーや皮下埋め込み型中心静脈アクセスポートなどが埋め込まれている方、豊胸手術をされている方、妊娠の可能性がある方、授乳中の方は検査ができない可能性がありますので、事前にお知らせください。

超音波(エコー)検査

体の表面に超音波プローブ(探触子たんしょくし:超音波の出る器械)をあて、体内の臓器からはね返ってくる超音波を画像として映し出す検査です。乳房の超音波検査では乳房全体や周囲のリンパ節を観察し、乳房内部の乳腺の構造やしこりがないか、リンパ節が腫れて大きくなってないかなどを見ることができます。また、超音波検査ではしこりの大きさや形状を観察することにより、そのしこりが良性なのか悪性なのかをある程度推測することは可能です。

超音波検査はマンモグラフィとは異なり、レントゲン検査ではありませんので、被爆することなく、マンモグラフィを受けることができない条件の方も、ほぼすべての方が受けることができる検査でお体への負担も軽い検査です。ただし、超音波検査では、しこりを形成しない微細な石灰化だけの病変をとらえるのはマンモグラフィより苦手であることと、逆にマンモグラフィには映らないような小さな良性のしこりや、乳腺内のさまざまな変化を観察することが可能であり、きちんと診断できる検査者によってされなければ、正しく診断ができず、無用な不安を患者様に与えてしまうこともあります。当院では、乳腺専門医である院長自ら、超音波検査を行いますので、安心して検査を受けていただけます。

また、当院はCanon社製のAplio me®という最新の超音波診断装置を導入しております。
今回導入した最新型超音波診断装置は、人工知能(AI)を用いた自動計測機能やオートで画質調整を行う技術を搭載しております。従来装置よりも効率的に画質の劣化を抑えることができ、患者様への負担を最小限にしながら高画質な画像を得ることが可能なため、質を犠牲にしない、やさしいエコー検査を実現します。

細胞診

細胞診とは細胞をとってきて染色をし、顕微鏡で調べることを言います。乳腺で行われる細胞診は穿刺吸引細胞診と捺印細胞診という方法があります。

捺印細胞診

捺印細胞診は分泌物が乳頭から出ている場合や、乳頭にびらんができている場合にその乳頭から出ている分泌物やびらん部位をプレパラートに押し付けて直接細胞を採取し、顕微鏡で見る方法です。

穿刺吸引細胞診

穿刺吸引細胞診は乳房内のしこりや腫れているリンパ節に対し細い針を刺して、内部の細胞を吸引することにより採取し、その採取した細胞を顕微鏡でみることによって、乳房のしこりやリンパ節に癌細胞が含まれているかどうか調べる検査です。

検査は準備なども含めて、10分程度で終わりますが、基本的には局所麻酔することなく採血検査と同等の細い針を穿刺するため多少の痛みや、少量の出血やまれに皮下出血を起こしますが、重大な合併症は起こることはほぼなく、最も簡便な顕微鏡で良悪性を判断できる検査です。結果は1週間程度でわかりますが、あくまで、細胞の検査なので、採取できる細胞数が少なかったり、とれている細胞では完全な良悪の判断がつかなかったりすることもありますので、その他の画像所見などと総合的に判断し、組織診を必要とする場合があります。また、最近では、癌のサブタイプ分類によって治療法が変わることもあるため、細胞診で悪性の診断がついても追加で組織診を必要とする場合があります。また、画像的に悪性の可能性が高い場合は細胞診はせずに、最初から組織診をすることもあります。

組織診

組織診とは組織を取って染色し顕微鏡で観察することを組織診といいます。組織をとる方法によって、針生検という特殊な針を使って主に超音波画像を見ながら組織をとる方法と外科的生検と言って、手術で皮膚を切開し組織をとる方法があり、現在は、ほとんどが針生検で診断がつくことが多いです。

針生検にはコア針生検と吸引式組織生検というものがあります。いずれも基本的には局所麻酔をしてから行いますので、痛みは大きく変わりません。

コア針生検

コア生検はばねの力を借りて特殊な針をしこりに穿刺し、しこりの組織をとる方法で主に超音波画像を見ながら行います。針を勢い良くしこりに刺すため、小さなしこりなどは難しい場合があるのと、針の太さが吸引式組織生検と比べると細いため、とれる組織の量が少ないのがデメリットですが、針の太さが細いため、穿刺後の止血時間が短く、吸引式と比べて、皮下出血や後出血のリスクは低く、検査の費用が安いのがメリットです。

吸引式組織生検

吸引式組織生検は吸引をかけることができる特殊な針をしこりに穿刺し、吸引しながら組織を採取するため、コア針生検と比べると、とれる組織の量が多く、確実に診断がつくことが多いのが最大のメリットです。デメリットは針がコア針生検よりは太いため、止血時間が長くなり、皮下出血や後出血のリスクが少し高いことと、検査費用が高いことです。

いずれも結果がでるのに1~2週間ほどかかり検査時間は準備から止血確認まで含めて30分程度です。
当院では、どちらの検査も可能ですが、しこりのタイプなどによって使い分けていますので、検査が必要になった場合は改めて、詳しく説明の上、検査をさせていただきます。

吸引式組織生検はしこりを形成する前の石灰化だけの病変にはマンモグラフィガイド下に行われることがありますが、当院ではマンモグラフィガイド下生検はできませんので、必要な方は近隣の検査可能な病院へご紹介させていただきます。

その他の可能な検査

  • 血液検査
  • 甲状腺超音波検査

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME