乳がん検診
当院では対策型検診(市区町村が健康増進法に基づく健康増進事業で行っている住民のための乳がん検診:市町村検診)と、任意型検診(個人が自費で行う乳がん検診:自費検診)のどちらもおこなっております。対策型検診は公共的な予防対策として行われ、公的な補助金が出るので、無料か自己負担が少額ですみます。自己負担額は市区町村によって異なります。近隣の市町村の自己負担額は以下の通りです。
市町村 | 自己負担額 | 対象者:無症状で以下の年齢の方 |
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泉佐野市 | 1100円 | 40歳以上の女性 1回/2年 満40歳のときに無料クーポン配布あり |
泉南市 | 700円 | 40歳以上の女性 1回/2年 |
阪南市 | 500円 | 40歳以上の女性 1回/2年 |
熊取町 | 無料 | 40歳以上の女性 1回/2年 |
田尻町 | 1000円 | 40歳以上の女性 1回/2年 |
岬町 | 500円 | 40歳以上の女性 1回/2年 |
乳がん検診の目的
検診で早期に発見して治療することにより、乳がんで亡くなることを防ぐことができます。検診は自覚症状がないうちに受けることが大事です。早期の乳がんは自覚症状がないことが少なくありません。一次検査に用いられる乳房X線検査(マンモグラフィ)は科学的に乳がんによる死亡率の減少効果があると証明された方法です。そのため、対策型検診ではマンモグラフィ検査のみとなります。超音波検査も乳がんの早期発見に有効な検査ですが、乳がんの死亡率低下は証明されていません。また、超音波検査による偽陽性率(良性のものを要精密検査と拾い上げてしまう確率)が高くなるデメリットがあります。そういった理由で多くの人を対象とした対策型検診では、マンモグラフィ検査のみとなっています。ただし、高濃度乳腺やマンモグラフィができないような方には超音波検査が有効であることと、当院のような専門施設での超音波検査は、日本乳がん検診精度管理中央機構が認定した乳がん検診超音波検査実施・判定医師である院長が行いますので、超音波検査を追加することによるメリットも十分あると考えますので、個別で検診を受けられる任意型検診の方は、超音波検査、マンモグラフィ検査+超音波検査併用の各コースを設定していますので、お気軽にご相談ください。
症状がある方は基本的には、検診ではなく保険診療になります。また、検診で明らかに所見を認める場合は、保険診療に変更になる場合がありますので、ご了承ください。
ご自身がどの検査が受けることができるかを以下のフローチャートを確認していただき、乳がん検診のご予約をお願いいたします。
市町村検診についてのご案内
各市町村によって自己負担額が異なります。
基本的には40歳以上の方で、2年に1回の受診となります。
検査は40歳代はマンモグラフィ2方向、50歳以上はマンモグラフィ1方向での診断となります。
実施可能な市町村に関しては随時、ホームページでお知らせいたします。
市町村検診は受診時に問診の記入、マンモグラフィを受けていただき、
結果説明は後日になりますので、検査の2~3週間後を目安に結果説明のご予約をお取りさせていただきます。
結果説明で特に異常のない方は、今後の定期的な乳がん検診の継続とブレスト・アウェアネスについてご説明させていただきます。
検診で要精査となった方は、結果説明日に引き続き、精密検査を受けていただくことが可能です。その場合は保険診療となります。
任意型検診(自費検診)についてのご案内
超音波検査
費用 6000円
超音波検査+マンモグラフィ検査
費用 10000円
いずれも、結果は当日、ご説明いたします。明らかな異常を認めた場合は、保険診療に変更となり、さらなる精密検査のご説明、実施となる場合があります。
市町村検診を受診される方も希望される方は追加で超音波検査を受けていただくことも可能ですが、その場合は事前に予約時にお知らせください。
乳がん検診は1度受けたら安心というものではありません。検診ですべての乳がんがすぐにわかるものでもありません。また、いつどのタイミングでがんが発症するかも予想することは困難です。40歳になったら乳がん発症者数が急激に増えてきますので、乳がんになっても乳がんで亡くなることがないように、定期的な乳がん検診を継続し、早期発見早期治療に努めましょう。また、検診が大丈夫といっても安心せず、ご自身の乳房を意識する生活習慣(ブレスト・アウェアネス)をぜひ、身に着けてください。
ブレスト・アウェアネスとは
- 自分の乳房の状態を知る
入浴時などに自分の乳房を見て、触って、感じてみましょう。普段の乳房の状態を知ることがブレスト・アウェアネスの第一歩です。いつもと変わりがないか意識することが大事です。 - 乳房の変化に気をつける
自分の乳房の状態を意識することで乳房の変化に気をつけることができます。 - 変化に気づいたらすぐ医師に相談する
日頃の乳房との違和感に気づいた場合は、次の検診のタイミングまで待つことなく、すぐにご相談ください。 - 40歳になったら2年に1回 乳がん検診を受ける
市町村検診では自己負担も少なく、マンモグラフィ検査を受けることができます。さらにご自身の乳房の状態に合わせて、当院では超音波検査なども組み合わせて行うことができますので、ご相談ください。
乳がんになることを防ぐことは残念ながら、現代の医学でも不可能ですが、乳がんで亡くなってしまう可能性をできるだけ下げることは、ブレスト・アウェアネスを実践することで可能です。
上のグラフが示すように40歳代から60歳代で女性の癌死亡の部位では乳房が1位となっており、比較的他の癌に比べて死亡年齢が若いことが特徴です。ブレスト・アウェアネスを普及させて、一人でも多くの女性が乳がんで亡くなってしまうことを防ぎたいという思いで、クリニック一同取り組んでいます。ぜひ、みなさまもブレスト・アウェアネスを実践して、定期的な乳がん検診を受けるようにしましょう。