【乳がん検診の選び方】市町村検診と自費検診の違いとは?どちらを受けるべき?
こんにちは、くみこ乳腺クリニック院長の岡田です。
今日から新年度ですね。就職や入学を迎えられる方、おめでとうございます。新しい生活が始まるこの時期は忙しくなりがちですが、ご自身の健康について見直す良いタイミングでもあります。年度が変わることで、乳がん検診の対象者や受診条件も変わりますので、ぜひ一度ご確認いただきたいと思います。
さて、「乳がん検診を受けたいけれど、市町村検診と自費検診の違いがよく分からない」というご相談をよくいただきます。どちらも乳がんの早期発見を目的とした大切な検診ですが、その役割や特徴には違いがあります。
市町村検診は、自治体が実施する公的な乳がん検診で、主に症状のない方を対象としたスクリーニング検査です。多くの場合、40歳以上を対象に2年に1回のマンモグラフィ検査が行われます。受診の条件や間隔が決まっている一方で、費用面での負担が少なく、広く受診しやすい制度です。最近ではほとんどの自治体では視触診などの医師の診察はなく、あくまでマンモグラフィだけの判断になりますが2名の医師による判定となるため、結果が判明するのは後日になります。
一方、自費検診は医療機関で行う乳がん検診で、年齢や受診間隔の制限がなく、ご自身のタイミングで受けることができます。マンモグラフィに加えて超音波検査を組み合わせることも可能で、より個別性の高い検査を選択できるのが特徴です。当院では、専門医である院長自ら診察し、検査を実施・判定しますので、受診日に結果説明まで可能です。なお、自費検診も市町村検診と同様に、自覚症状のない方を対象とした検診です。
乳がん検診の選び方としては、まず対象となる方は市町村検診を定期的に受け、そのうえで必要に応じて自費検診を追加するという方法が現実的です。特に、乳腺が発達している方や、マンモグラフィのみでは不安がある方、毎年しっかり検査を受けたい方には、自費での超音波検査の併用が有効です。
それから、重要なのは、「乳がん検診は予防ではない」という点です。検診は乳がんを防ぐものではなく、あくまで早期発見を目的としています。また、定期的に検診を受けていても、検診と検診の間に見つかる「中間期乳がん」がまれに存在します。
そのため、検診と検診の間は「ブレストアウェアネス(乳房を意識する生活習慣)」が大切です。普段からご自身の乳房の状態に関心を持ち、しこりや違和感、皮膚の変化など、いつもと違う変化がないか意識していただき、違和感に気づいた場合には注意が必要です。
気になる症状が出現した場合は、「次の乳がん検診まで待つ」「とりあえず検診を受ける」のではなく、検診ではなく通常の診療として乳腺外科(または乳腺科)を受診することをおすすめします。症状がある場合は検診ではなく診療として適切な評価を受けることが重要です。
乳がん検診にはそれぞれ役割があり、市町村検診と自費検診を上手に使い分けることが大切です。そして何よりも大事なのは、ご自身に合った方法で継続して受診することです。
新年度のスタートに合わせて、ご自身の健康についても少し意識してみてはいかがでしょうか。
